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相続した不動産を共有名義で持ち合うメリット・デメリット

土地や不動産の共有名義 メリット・デメリット


故人から遺産を引き継ぐ際に、現金だけでなく、家や土地などの不動産を相続することもありますよね。

その際、分けにくい不動産資産は、共有名義として相続するという選択肢があります。
しかし、この共有名義はのちのち大きなトラブルにつながる可能性が高いようです。

今回は、不動産を共有名義で持つことのメリットやデメリットについてご紹介します。


不動産の共有名義とは


文字通り、 〚不動産の名義を複数人で保有すること〛 です。

不動産登記を複数ですることは可能なので、登記上も複数となります。

遺産相続協議の際には、その不動産の共有持ち分の割合を確認しておく必要がありますが、兄弟や親族での共同名義の場合、同等の持ち分で分けるケースが多いでしょう。


不動産の共有名義には、メリットとデメリットがあります。

不動産を共有名義で持つメリット

1.相続人間の公平感
2.遺産分割協議が安易になり、節税となる場合がある
3.住宅ローンがあった時も共有での支払いになる
4.すぐに売却できない不動産の暫定的な分割
5.賃貸アパートなどの収益物件だった場合、利益を共有の割合で得ることができる

遺産相続では分割の仕方でトラブルになることが多く、とくに不動産の分割はトラブルの原因となります。

また、相続のために不動産を売却する場合、早く売ろうと市場価格よりも安く売るケースが目立ちますし、売却で所得税や売却手数料などのコストが発生して資産が目減りするリスクがあります。

誰かひとりの所有にすると、不公平だと揉めることもあります。
しかし、共有名義ならば財産の目減りがなく平等に相続ができます。

近年は、空き家など、すぐに売却できない不動産の相続が増加していて、すぐに結論が出せないこともあります。
その際は、とにかく共有財産として保有し、近い将来処分を決めることもできます。

なお、賃貸物件ならば、持分に応じて利益を分けることもできますから、分割方法としては楽だと言えるでしょう。

共有名義の場合は、その家や土地の一部分しか使えないのではなく、すべて使うことが可能です。

これを 共有物の使用収益権〛 と呼び、例えば兄と弟の共有名義で実家を相続した場合で、共有部分を兄が2/3、弟が1/2所有していた場合でも、お互いに実家全体を使うことができます。

 

 

不動産を共有名義で持つデメリット

共有名義で不動産を所有することは、所有者の関係が良好な場合は問題ないですが、何かのきっかけで不和状態になった時に、トラブルとなってしまう可能性が非常に高いのです。

不動産の共有名義のデメリット

1.共有不動産の管理・変更が単独でできない
2.共有者の死によって名義人が増える場合があり、年月とともに複雑化する
3.共有者が変わるたびに登記の変更が必要
4.共有者が持ち分を第三者に売却する可能性がある
5.相続税や固定資産税が複雑になる
6.トラブルが発生しやすい

 

 

共有名義は解消することも出来る

共有名義は「分割請求」などによって解消することができます。

これは「共有物分割請求」といい、不動産の共有状態を解消を求めることです。
共有名義人間での話し合いでまとまらないときは、「訴訟」を起こして裁判所に分割方法を決めてもらうことも良いでしょう。
訴訟の途中でも、話がまとまりそうな時は、当事者同士で和解をすることも可能です。


すでに共有名義になっている不動産は、単独所有〛の形にするか、売却〛 することでデメリットを回避することができます。

売却が可能な不動産なら、〚現金化して、改めて持分の割合で分け合う〛ことができ、トラブルを避けられるでしょう。

 

まとめ

相続が開始したら、できるだけ早い段階で遺産分割協議を行い上記分割方法を検討して”共有状態を解消すること”をおすすめします。

話し合いがうまくまとまらない場合には、税理士など専門家に相談した方が良いでしょう。

 

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