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〚不動産購入〛 重要事項説明書とは?

不動産を購入するときや賃貸するときには契約書を作成しますが、それとは別に『重要事項説明書』という書面も提示されます。


この書類は、普段使わない専門用語ばかり並んでいて全文に目を通している人は少ないのですが、とても大事なことが書かれていますからしっかり確認することをお勧めします。そこで、この重要事項説明書とはなにか、どんなことが記載されているのかを説明します。

重要事項説明とは何?

重要事項説明とは宅地建物取引業(宅地法)で定められた手続きで、不動産売買の時に必ず行う必要があります。

「家を買う」ということはとても高額で、一般の人はあまり知識のない行為なので買い主が間違った知識や認識で損害を被らないために、重要事項説明という手続きが義務付けられています。

この重要事項説明はいつでもだれでも行っていいわけではありません。
契約の前に、宅地建物取引士(宅建士)が作成・押印した書類で、対面で行う義務があります。

説明を受けた後は重要事項説明書に押印する事になるので自身の認識を誤らないために事前に内容を把握しておきましょう。

重要事項説明書に記載される内容

1.購入予定の物件に関する内容
2.契約条件に関する内容

 

1.購入予定の物件に関する内容

●登記された権利について

登記された権利には2種類あります。1つ目は所有権に関係する登記で所有権以外の権利がないか確認する必要があります。
2つ目は所有権以外の登記で抵当権(※1)が記載される事が多いですが抹消されているか確認しましょう。

※1 抵当権:債務者から銀行への住宅ローン返済が滞った時のために土地や家を担保にする権利

●法令上の制限について

都市計画法建築基準法に関する制限についての記載です。

都市計画法 ➜ 用途地域や地域地区についての記載
建築基準法 ➜ 建ぺい率(※2)や容積率(※3)、高さ制限(※4)といった記載

※2 建ぺい率 ➜ 「敷地面積」に対する「建築の外壁や柱で囲まれた面積」の割合の事
※3 容積率  ➜ 「敷地面積」に対する「建物の床の面積」の割合の事
※4 高さ制限 ➜ 地区や地域ごとに定められた建てられる最高の高さの事

●道路について

道路に2m接していないと建てられなかったり、土地の前の道路が4m未満の時は建物と道路の隙間を広げたりしなければならないなど、道路に関する規定はいくつかあるので確認が必要です。

●インフラ整備について

水道、ガス、電気といったインフラ設備があるのかないのか、公営の設備か私営の設備かの確認が必要です。
私営のインフラ設備なら修理費や維持費がかかることがあります。

 

2.契約条件に関する内容

●契約内容について

未完成物件で工事完了の時の形状や構造についての記載や。津波災害区域かどうかの記載があります

●契約の解除について

契約を解除できる場合はどのような時か、いつまでなら可能かについての記載です。さらに解除する時に違約金が発生するのか、発生するならばいくらなのかといった記載があります。

金銭の賃借について

住宅ローンを利用しようとしている時に、それが利用できなかった時に解除できるようにするための記載です。細かい日付までしっかりと確認しましょう。

 

重要事項説明書のチェックポイント

●売買での重要事項説明書のポイント

まず、購入する物件の登記内容が書かれています。
とくに、権利に関する事項(所有権・所有権移転仮登記・買戻し特約など)が要チェック。
金融会社の抵当権が抹消されているかも、必ずチェックしましょう。
また、土地利用の制限も確認しましょう。特に

建ぺい率・容積率は重要ですし、都市計画法の区域、接地道路の状況も説明を受けるべきです。建築できる建物のサイズや用途を制限していますので確認してください。
その他にも、契約の解除に関することや、水道や電気などの整備、住宅ローンの会社名や融資条件も要チェックです。

●賃貸での重要事項説明書のチェックポイント

まず、転居の際の原状回復について確認しましょう。生活の中で劣化や破損した部屋を元通りに直す義務がありますが、どこまで回復させるかのガイドラインが記載されています。

お風呂やキッチン、壁紙やフローリング・畳など、具体的な回復条件を確認しておいてください。また、契約の更新料や保険料も要チェックですし、禁止事項も詳しく確認しましょう。

ペットはどうか、石油ストーブの使用やエアコンの設置、トイレなど備品の交換について、不動産会社で丁寧に説明を受けるようにおすすめします。

なお、賃貸では重要事項説明書がない時もありますので、その場合は口頭で説明を受けるようにしてください。