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相続

相続税の申告義務

知らないと罰金を払うことも・・・!

【5分で学ぼう!】相続税申告の基礎知識

皆さんはどのような時にどれだけの相続税を支払わなければならないか知っていますか?

この記事では、相続税の申告に関して最低限押さえておきたい基礎知識を解説します。

 

 

基礎控除額以下だと相続税はかからない(相続税の申告が必要が否かを判断しよう!)

亡くなった方の遺産は、残されたご家族の生活を支える大切な財産です。そのため、遺産のうち一定額までは相続税がかからないように、税制上配慮がされています。

そして、相続税がかからない「非課税の基準」とも言えるのが「基礎控除額」です。

基礎控除額は次のように計算します。

3,000万円+(600×法定相続人の人数)=基礎控除額

法定相続人とは、「遺産を相続する権利を持つ人」として法律で決まっている人のことです。

☆申告が必要かどうかの判断基準☆

財産の総額≧基礎控除額 ・・・ 相続税申告が必要

財産の総額≦基礎控除額 ・・・ 相続税申告が不要

 

 

たとえば、夫が亡くなり妻と子供2人が法定相続人であるならば、

3,000 + (600× 3) = 4,800

で 4,800万円が基礎控除額です。財産の総額が4,800万円以上ならば、相続税の申告が必要になります。

ただし、他の軽減措置が加わる事で基礎控除額が上回っていたら相続税の申告が必要になるので注意が必要です。

 

法定相続人の数え方には注意が必要

計算式上の”法定相続人の人数”は実際に財産を相続する人だけではありません。
相続放棄した人も相続放棄がなかったものとして、計算式の人数に数えます。

また、再婚などで相続人に養子がいる場合には、以下のようなルールで計算します。

・被相続人(亡くなった人)に実子がいる場合
 → 養子のうち1人までを計算式上の法定相続人に数える

・被相続人に実子がいない場合
 → 養子のうち2人までを法定相続人に数える

相続税の計算事例

たとえば、親が亡くなり相続人が子1人で、遺産である現金4,000万円を相続するケースを考えてみます。

この場合、法定相続人が1人なので基礎控除額は3,600万円です。ここでは細かい計算過程の説明は省略しますが、相続税はおよそ次のように計算します。

☞ 遺産額から基礎控除額を差し引く:4,000万円 – 3,600万円 = 400万円
☞ 上記の金額に税率を掛け合わせる:400万円 × 税率10% = 40万円

つまり、このケースでは遺産4,000万円に対して相続税が40万円かかるということです。

なお、遺産額が大きくなれば相続税の税率が変わり、遺産の種類や誰が相続するかによって、税額が軽減されるさまざまな特例制度を使える場合があります。

実際の相続税の計算は非常に難しいので、専門家である税理士に相談するようにしてください。

 

期限までに手続きをしないと罰金が科される

相続税の申告は親族が亡くなったと知った日の翌日から10ヶ月以内にしなければなりません。

相続税の申告義務があるのに、10か月の期限までに申告をしないと罰金を科されてしまいます。

「10ヶ月もある」と思う方もいるかもしれません。

しかし、葬儀や故人の事務手続きに追われ、あっという間に期限を迎えてしまうものです。

戸籍などの提出書類の収集にもかなり時間がかかりますので、余裕をもって早め早めに動き出しましょう。

この日を過ぎてしまうと、税金を安く抑えるための特例が受けられなくなったり、延滞税無申告加算税を科され、場合によっては重加算税までかかることもあります。

ご家族がせっかく財産を残してくれたのに、罰金の支払いで 財産が減っては元も子もありません。

申告期限までにしっかりと相続税の申告をすることが大切です。

 

申告は遺産分割協議のあと

分与の割合が決まらないことには申告に進むことはできません。

誰がどの程度相続するかで納める税額が変わります。

遺産分割協議書も申告の際に提出する必要があるので、基本遺産分割協議が成立したら、

申告の準備・・・というのが一般的な流れです。

 

しかし、中には協議が難航し、期限に迫られるケースも多々あるもの。

そのような場合には一旦法定相続分で計算して、あとから調整することも可能です。

どんな事情があれど、【亡くなった日の10か月後が期限】であることは忘れないようにしましょう。

 

申告書はどこに提出するのか

申告書の提出先は被相続人死亡時の住所を管轄する税務署です。

つまり相続人全員同じ税務署に提出することになります。
相続人の住所地を管轄する税務署ではないことに注意しましょう。
提出先が遠方である場合には郵送での申告も可能です。

例)父親(被相続人) 居住地 名古屋市千種区
  長男(相続人1) 居住地 岐阜県岐阜市
  次男(相続人2) 居住地 三重県鳥羽市

どこに住んでいても、被相続人の父親の住所の管轄税務署に申告なので、全員、名古屋市千種区を管轄する税務署に申告書を提出します。

 

遺産を受け取った人全員が相続税の申告をしなければならない

相続税の申告は相続人だけでなく、遺産を受け取った人全員となります。

原則、遺産を相続した人それぞれが相続税の申告と納税する義務を負います。

ですが、一時的に立て替える形でなら、相続人を代表して一括でまとめて支払うことも可能です。

ただし、完全に肩代わりしてしまう場合には注意が必要!本来支払うべきだった相続人に金銭を贈与したとみなされてしまい、

別途贈与税が発生してしまうので覚えておきましょう。

また、自分は相続税を納付したのに、滞納している相続人分の相続税を支払うように命じられてしまうことがあります。

これは相続税の「連帯納付義務制度」により起こり得ること。

支払いが行われないと、財産を差し押さえられる可能性もあります。相続人同士、ちゃんと納付が完了しているか確認した方が安心ですね。

 

相続税の計算・申告は専門家に相談を!

相続税の申告期間は10か月ですが、そのほかにも様々な税務申告が必要になります。

自分で申告できるものなら申告したい気持ちはわかります。しかし、結論から申し上げると、よほど軽微なケースでない限りは税理士に依頼した方がよいでしょう。

依頼しなかった場合、以下のリスクが懸念されるからです。

・特例や控除など少しの工夫で費用を抑えることが出来るのに、知らずに多く支払い過ぎてしまう
・財産の申告漏れでペナルティが課されてしまう
・税務調査に入られる可能性が高まる
・書類の不備が発生しやすい

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