遺産相続におきましては何かとトラブルが発生しがちです。

遺言書の内容に偏りがあると、分配が少ない相続人から不満の声があがることもあります。

また、法定相続分の通りに遺産分割するのを拒んだりするケースもあります。

それまでは仲の良かった家族・親族が骨肉の争いを繰り広げるなんて事態にならないよう、相続は当事者がよく話し合って納得のいくように進めたいものです。

遺産分割協議の方法と注意点

相続に関しては、時間的な制約がある手続きがあることに注意してください。

また、手続きには順番もあります。

 〇死亡日より7日以内:死亡診断書の取得・死亡届の提出など

 10~14日以内:年金受給権者死亡届の提出・国民健康保険証の返却など

 〇それ以降:遺言書の検認・相続人の確定・財産調査

 この辺りまで手続きが進んだタイミングで、相続人による遺産分割協議を開始します。

 〇死亡日より3カ月以内:相続放棄か限定承認・それらの期間の伸長届

 4カ月以内:故人の所得税の税申告

遺産分割協議書の作成は早めに取り掛かる府が良いでしょう。

なぜなら被相続人の死亡から10カ月以内に相続税の申告をする必要があるからです。

つまり、遺産相続の協議を始めて半年間ぐらいで協議書が作成できるところまで話し合いを詰めておきましょう。

いったん協議がもつれてしまうと、10カ月後の相続税申告に間に合わずに、ドタバタしながら不本意な結論を出してしまうケースもあります。

そうならないためにも、遺産分割協議はしっかり取り組むべきでしょう。

★遺産分割協議の流れ

遺産分割の流れは以下のようになります。

①遺言書の有無の確認

遺言書がある場合は、遺言書通りの遺産分割になります。

ただし、家族親族以外に遺産を分けることが書いてあった場合も「遺留分」は発生します。

②法定相続人の確認

故人が遺言書を作成していなかった場合、相続人全員で遺産の分け方について話し合う必要があります。

配偶者がいる場合は、配偶者が法定相続人になります。

配偶者以外の法定相続人には順位が定められており、順位が高い順から法定相続人になります。

③法定相続人での話し合い

法定相続人で遺産の分け方に話し合うことを「遺産分割協議」といいます。

「遺産分割協議」を話し合うときには法定相続分を参考にして話し合いますが、

あくまで目安となり全員の話し合いにより遺産分割を自分たちで決めることができます。

遺産分割は動産、不動産の分割、またマイナスの財産についても考慮して話し合う必要があります。

④遺産分割協議書の作成

遺産分割協議で分け方が決まったら、決まった内容について遺産分割協議書にまとめます。法定相続人全員の同意が得られていることを証明するために、法定相続人是認の署名と実印での押印が必要となります。

★遺産分割協議書の作成について

遺産分割協議書は手書きでもパソコンで作成してもOKですが、次の点に注意してください。

 

 ● 被相続人の名前、相続日(死亡日)を明記

 ● 協議した相続人の氏名・住所を明記して実印で押印

 ● それぞれの相続財産を具体的に記載

なお、遺産分割協議書は相続人の人数分を用意して、それぞれが大事に保管しておきます。

最終的に協議の決定事項は多数決の論理で決まっていきますが、

この書面を作成する行為によって各相続者の異論・反論が収まってくるようです。

全員の同意をまとめる意味でも、この協議書は有効に働いてくれるわけです。

もしも相続協議がまとまらず、全員の合意が得られない場合には家庭裁判所での話し合いに進むことになります。

・遺産分割をしたくないとき

遺産相続は、プラスの財産だけではなく、マイナスの財産も関わってきます。

また、兄弟間などで、介護などでお世話になっているから遺産相続はしないと決める場合もあるかもしれません。

遺産相続には3つの選択肢がありますので自分にふさわしい方法を選択していきましょう。

①単純承認

プラスの財産もマイナスの財産も無条件で相続します。

手続きは必要なく3か月経過すると単純承認となります。

②相続放棄

相続に関する一切の権利と義務を放棄し、初めから相続人ではなかったとみなされます。 相続人単独で手続きができますが、代襲相続も出来なくなります。

③限定承認

プラスの財産の範囲内でマイナスの財産も引き継いで相続します。

相続人全員の合意が必要となります。

相続トラブルを回避する方法とは?

相続トラブルに発展するケースを確認してみなすと、それぞれにもっともな言い分があるものです。

ただし、大きな争いにまで発展してしまうと、なまじっか身内同士であるために和解のめどが立たないところまでエスカレートしてしまうようです。

遺産相続の現場では、次のような状況で相続トラブルが発生しています。

相続をする場合は、まず次のケースにあてはまるかどうかを確認しておきましょう。

 ● 遺産のほとんどがマイホームで、それを兄弟でわけなければならない

 ● 親の面倒をみてきた兄弟がそのままマイホームを受け継ぐのが当然と考えている

 ● 前妻の子と後妻の子で意見が合わない

 ● 隠し子が突然現れる(内縁の妻は1円も財産がもらえないため)

 ● 子がいないため、妻と夫の兄弟姉妹で分配内容について言い争っている

 ● 妻の親族が相続することになり、夫側の親族から不満の声が上がっている

このような状況になりそうな場合、相続する方々と遺産分割協議を徹底するようにおすすめします。

基本的に遺産分割協議は法定相続人全員の同意をもって遺産の分配を決定します。

それぞれの相続人が本心から相続方法を話し合い、満場一致をもって出された結論は、例え遺言とは違う内容でも、法定相続分と違う分配になっても問題ありません。

相続法においては遺産分割協議の決定事項が最優先されると定めていることを知っておいてください。

*ただし、遺言で遺産分割協議を禁じた場合は無効。

スムーズに解決するためにどうすればいいかというと、「早い段階で専門家に相談する」ことが一番です。

自分たちで話し合うよりも法律と第三者目線から冷静な判断を下すことができますし、残された財産についての正確な価値を教えてもらうことができます。

遺産分割協議と協議書作成は専門の法律事務所に相談するとよいでしょう。



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