脱税を疑われないように記録の残る贈与方法を!

ちょっと怖い話ですが、税務署は多額のお金が動いた状況をいつでも追跡調査することが可能です。

平成30年度の贈与税調査では、調査によって発覚した申告漏れの件数が、実際に調査した件数の99.6%に及ぶと報告しています。

このことは、税務署が相続に関する確定申告とは内容の違うお金の動きを疑った際、ほぼ100%の確率で脱税を見つけることができる事実を物語っています。

例え、現金の手渡しによる贈与でも、銀行口座などの情報から追跡できるとの話です。

税務署では、相続の申告に対して必ず過去の被相続人の資金の動きを確認します。
つまり生前贈与の有無を徹底してチェックするわけです。

この追跡調査は、あくまでも相続人全員の不公平を是正するのが目的で、決して犯人捜しをしているのではないことを理解しておいてください。

そこで、もし明らかな脱税行為が発覚すれば、本来の贈与税の請求だけにとどまらず、ペナルティとして加算税や延滞税などの罰金が請求される点に注意しましょう。

生前贈与は公的な証拠を残しておくことが大事

現金を手渡しすることが違法だとか、手渡しでは贈与の要件を満たさないということはありません。

ただ、税務署から見れば、「贈与として息子に渡しました」と言われても、それが本当なのか確認しようがありませんので、現金の手渡しはできるだけ避けるほうが良いでしょう。

もし、税務署のチェックが入った場合、贈与に関する正確な情報が提供できないと、脱税を疑われるかもしれません。

そうならないためには、贈与のたびにしかるべき手段を講じるようにおすすめします。

現金での生前贈与を認めてもらう方法とは

「両親や祖父母から現金でもらってしまった」という方もいるかと思います。

現金で生前贈与を認めてもらうためには、「贈与契約書を作成する」「口座に入金して贈与の事実を証明する」という2通りの方法があります。

・贈与契約書を作成する

生前贈与の際は、どんな方法であっても贈与契約書を作成しておくとよいでしょう。

贈与契約書は、贈与者と受贈者で合意があったことを証明するための書類ですので、税務調査時の証拠書類として提出できるほか、贈与内容が明らかになるため遺産分割時のトラブルを防止する観点でも役立ちます。

贈与契約書は決められたフォーマットがありませんので、

・誰から誰への贈与か
・贈与日と贈与方法、金額
・住所・氏名

上記内容を記載し、贈与者と受贈者双方の署名と捺印をしておきましょう。

・口座振り込みでの贈与が望ましい

贈与の事実を明確に証明する方法として、銀行口座による振込みが適しています。
同じ現金の贈与ではありますが、『いつ・誰から・いくら受け取った』かが一目で分かります。

たとえ親子間の贈与でも、親名義の口座から子名義の口座へ振り込まれた記録があれば、後でチェックを受けた際に安心して事実証明ができるでしょう。

*なお、振込み・受け取りはどちらも本人名義の口座を利用することが鉄則です。

あえて贈与税を申告するってどういうこと?

1人年間110万円までという基礎控除内で贈与することで、相続税の対象となる財産をあらかじめ移動しておくのがよくある生前贈与です。

他方、あえて基礎控除を少し超える額の贈与を行い、贈与税を納税することで生前贈与の証拠を確実にするという方法もあります。

きちんと税務署に贈与税の申告、そして納税があったという記録が残るので安心ですね。
例えば、111万円を贈与した場合、贈与税は1000円で済むので負担も小さいものです。

また、相続までの時間の猶予がないケースでは、生前贈与を検討し始めてからなるべく早く、多額の財産を贈与しておきたいと思うことでしょう。

この場合、基礎控除を超える贈与を行う方が高い節税効果を得られることもあります。

生前贈与と認められなかった場合はどうなる?

生前贈与を行う際、年間110万円までは贈与税が非課税となる「暦年贈与」を利用する方が多いです。
たとえこの金額内で贈与を行ったとしても、贈与契約書を残していなかったり、通帳に記帳されていなかったりした場合は、生前贈与と認められない場合があります。

この場合、「暦年贈与」の基礎控除が適用されないため、贈与金額すべてに贈与税が課税されます。

さらに、贈与税の申告期限までに申告されていなかったり、書類を偽造するなど虚偽の申告をしていたりした場合は、追加で税金が課税されてしまいます。

まとめ

節税対策として行った生前贈与の効果を否定され、死後に相続税の課税対象とされては悲しいですね。

・銀行振込で証拠を残す
・贈与契約書をつくる
・贈与税を納める

といった方法を検討し、生前贈与の節税効果を万全にしましょう。



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